算数オリンピックも「いいね!」
2023年中学入試問題を紹介!
<問題13>
普連土学園中学校 2日午後2科 2023年
線をたどって2つの地点を移動するときの最短経路と最長経路を考えます。ただし、一度通った線は通れないものとします。
例えば、図1で地点Pから地点Qまで移動することを考えると、図2のアは最短経路を、イは最長経路の1つを表しています。
図2 (ア:最短経路) | (イ:最長経路) |
図3で地点Aから地点Bまで移動します。このとき、次の問いに答えなさい。
図3
- 最短経路を解答欄の図に1通りだけかきなさい。また、全部で何通りあるか答えなさい。
- 最長経路を解答欄の図に1通りだけかきなさい。また、全部で何通りあるか答えなさい。
※中学校の許可を得て掲載しています。
【解答】
(1)例 | (2)例 |
(1)2通り
(2)48通り
【解説】
〇と◁の交点をCとします. 落ち着いて漏れなく考えましょう.
(1)
最短経路なので, 左から右に突き進む感覚で解いていきます.
経路はA→C→B の順番です.
A→C では, 真ん中の直線を進む方法が最短で, 1通りです.
C→Bでは, 上側か下側を進む方法の2通りです.
したがって答えは2通りです.
(2)
最長経路になりそうなものをいろいろ書いて試してみると、最長経路で通る線は図、または図の上下反転のどちらかになりそうだと予想できます. これは奇点・偶点に着目すれば実際に正しいことが分かります.
最長経路で通る経路が図になるような場合の数を求めます. (答えを求めるときに2倍します. )
はじめにA→Cを進む方法は3通りです.
Cからすぐに円に戻るとき, C → 円 → C は時計回りか反時計回りかで2通りあります. その後C → Bは直角三角形を通る向きで2通りなので, つまりこのとき C → B は2×2=4通りです.
C から三角形に行って、その後円に戻るとき, C → 三角形 → C は2通り, C → 円 → C は2通り, C → B は1通りで, つまりこのとき C → B は2×2=4通りです.
よって最長経路で通る経路が図になるような場合の数は, 3×(4+4)=24通りです.
図が上下反転する場合も考えて, 求める答えは48通りです.