算数オリンピックも「いいね!」
2024年中学入試問題を紹介!
<問題8>
麻布中学校 2024年
1から9999までの整数を小さい順につなげて書き並べ、数字の並びAを作ります。
数字の並びA 123456789101112・・・99989999
この数字の並びAを左から順に3つの数字ごとに区切り、整数の列Bを作ります。
整数の列B 123 , 456 , 789 , 101 , 112 , ・・・ , 999
ただし、3つの数字の一番左が0である場合には、左の0を取って2桁や1桁の整数にします。例えば、021は整数21、007は整数7になります。また、000は整数0にします。
以下の問いに答えなさい。
- Bの1001番目の整数を答えなさい。
- Aに数字0は何個現れるか答えなさい。
- Aの中で、20から30までを書き並べた部分に注目し、Bを作るときに区切られる位置に縦線を書きました。このとき、縦線のすぐ右にある数字0をすべて丸で囲むと、以下のようになります。
- Bの中に100未満の整数は何回現れるか答えなさい。
これにならって、解答欄にある
● 1000から1003までを書き並べた部分
● 2000から2003までを書き並べた部分
● 3000から3003までを書き並べた部分
に、それぞれBを作るときに区切られる位置に縦線を書き入れ、縦線のすぐ右にある数字0をすべて丸で囲みなさい。ただし、0が2個以上続いている場合も、縦線のすぐ右にある0だけを丸で囲みなさい。
※中学校の許可を得て掲載しています。
【解答】
(1)710 (2)2889個
(3)
(4)903個
【解説】
A、Bの中で、 1ケタの数を並べた部分を①、
2ケタの数を並べた部分を②、
3ケタの数を並べた部分を③、
4ケタの数を並べた部分を④とする。
このように場合分けをすると一気に分かりやすくなるはず。
-
Aの中で、①~④の数がそれぞれいくつあるかを考える。
① 1~9の9個の数があるので、1×9=9
② 10 ~ 99の90個の数があるので、2×90=180
③ 100 ~ 999の900個の数があるので、3×900=2700
④ 1000 ~ 9999の9000個の数があるので、4×9000=36000
よって、①までの数は9個
②までの数は9+180=189個
③までの数は189+2700=2889個
④までの数は2889+36000=38889個
Bの1001番目の数は、Aの3001~3003番目の数である。
Aの3001番目の数は、3001-2889=112より④の112番目の数。
112÷4=28だから、これは「1027」の7の部分にあたる。
よって10271028の7から始まる3つの数が答えなので、答えは710。 -
Aの中で一の位が0なのは…とやってもよいが、(4)があることを考慮して、①~④に場合分けする。
①:1ケタの数に0はないので0個
②:一の位に0があるのは9個、十の位には0はない。よって9個
③:一の位と十の位に0があるのは、10個に1個の割合なので、それぞれ90個
百の位には0はない。よって90×2=180個
④:一の位、十の位、百の位に0があるのは、10個に1個の割合なので、それぞれ
900個
千の位には0はない。よって900×3=2700個
したがって答えは9+180+900=2889個。 -
「1000」の1は2890個目の数なので、2890÷3=963・・・1。
「2000」の2は2890+4×1000=6890個目の数なので、6890÷3=2296・・・
2。
「3000」の3は6890+4×1000=10890個目の数なので、10890÷3=3630。
よって答えは次のようになる。
-
①の部分で100未満の数は現れないので0回。
②の部分で0がBの百の位に来るものは、ちょうど3個に1個の割合なので3回
(実際、20、50、80の0がBの百の位に来る)。
③の部分では、「100」の百の位の1は1890番目の数で、3でわって1あまるので、
Bの百の位の数になる。よって100、101、102、103、…、999のように必ずもとの
数の百の位がBの百の位の数になるので、0回。
④の部分を考える。(3)で○をつけた回数が、Bの数が100未満になる回数であ
る。(3)より、「1000」から「3999」までの数を並べると下のようになる。
これを見ると、0がある所では必ず縦に3個0が並んでいて、そのうちの1つに〇
がついている。(証明は省略させていただきます)
また「4000」から「6999」、「7000」から「9999」でも同様に、3個に1個の割合で〇がつく。
よって(2)より④で一の位に0があるのは2700個なので、2700÷3=900個。
したがって答えは、0+3+0+900=903個。
<コメント>
(2)(3)が(4)のよい誘導になっていました。