<問題6>
開成中学校 2024年

数字1、2、3、4、5、6、7、8、9と四則演算の記号+、-、×、÷とカッコだけを用いて2024を作る式を1つ書きなさい。ただし、次の指示に従うこと。

  1. 1つの数字を2個以上使ってはいけません。
  2. 2個以上の数字を並べて2けた以上の数を作ってはいけません
  3. できるだけ使う数字の個数が少なくなるようにしなさい。(使う数字の個数が少ない答えほど、高い得点を与えます。)

たとえば、10を作る場合だと、

  • 5+5や(7-2)×2は、①に反するので認められません。
  • 1と5を並べて15を作り、15-2-3とするのは、②に反するので認められません。
  • ③の指示から、2×5、2×(1+4)、4÷2+3+5のうちでは、使う数字の個数が最も少ない2×5の得点が最も高く、数字3個の2×(1+4)、数字4個の4÷2+3+5の順に得点が下がります。

※中学校の許可を得て掲載しています。

【解答】

例:(9×7×4+1)×8

【解説】

とりあえず2024ができるものを探すと、2024=45×45-1なので、
5×9×(6×8-3)-1
のような6個の数字を使ったものが見つかる。
※他にも6個の数字を使ったものはたくさんある。

次に、5個のものがないか探してみる。
2024=2×2×2×11×23なので、5個の一桁の数字のかけ算では表せない。
よって、「×」を3回使う場合を考える。(4個の数字のかけ算を考える)

A×B×C×D+EまたはA×B×C×D-Eとなる場合、A×B×C×Dが2024に近い数となる。
A×B×C×Dの値が大きいものから書き出すと、
 9×8×7×6=3024 できない
 9×8×7×5=2520 できない
 9×8×6×5=2160 できない
 9×7×6×5=1890 小さすぎる
よってこの場合はできないことが分かる。

次に、(A×B×C+D)×Eまたは(A×B×C-D)×Eとなる場合、例えば2024=8×11×23なので、Eは8である。したがって、A×B×C+DまたはA×B×C-Dは253である。
A×B×Cの値が大きいものから書き出すと、もうすでに8は使ってあるので、
 9×7×6=378 できない
 9×7×5=315 できない
 9×6×5=270 できない
 9×7×4=252 できる
よって9×7×4+1=253となり、答えとして(9×7×4+1)×8が見つかる。

ちなみに、4個以下ではできないことも示してみる。
A×B×C×Dとなる場合は、2024=2×2×2×11×23なので不可能。
よって「×」を2回しか使わない場合で(3個の数字のかけ算)、できるだけ数を大きくすることを考える。
最大の数は(A+B)×C×Dと表されるもので、(6+7)×8×9=936であるが、これでは2024には到底届かない。
したがって3個、2個、1個のときも2024のような大きい数にすることはできないので、5個が最も少ない時である。

<コメント>
6個のものははやく見つかると思うので、本番では6個使ったものを解答らんに書いて、次の問題を解き進めて、時間が余ったら5個のものを探すのがよいと思います。