算数オリンピックも「いいね!」
2024年中学入試問題を紹介!
<問題11>
早稲田中学校 第一回 2024年
A、B、Cの3人が2人で対戦するゲームを交代しながら行います。はじめにAとBが対戦し、Cが待機します。待機している人はゲームに負けた人と交代して、次のゲームを行います。これを繰り返し、合計36回対戦を行ったところ、A、B、Cの対戦回数の比は7:6:5でした。次の問いに答えなさい。
- Aは何回対戦しましたか。
- 36回目の対戦でAが勝ったとき、Aは合計何回勝ちましたか。
- 36回目の対戦でCが勝ったとき、Cは合計何回勝ちましたか。
- 31回目のゲームはBとCが対戦しました。3 6回すべてのゲームが終わったとき、31回目から36回目の6回の対戦の結果はAが3勝1敗、Bが2勝2敗、Cが1勝3敗でした。36回目の対戦の結果として考えられるものを、次のア~カからすべて選びなさい。
ア. Aが勝ちBが負け イ. Bが勝ちCが負け ウ. Cが勝ちAが負け
エ. Bが勝ちAが負け オ. Cが勝ちBが負け カ. Aが勝ちCが負け
※中学校の許可を得て掲載しています。
【解答】
(1)28回 (2)20回 (3)5回 (4)イ、カ
【解説】
-
1回の対戦で2人が戦うので、Aの対戦回数とBの対戦回数とCの対戦回数の和は36×2=72回。
よって、Aの対戦回数は72 × 7 ──── 7+6+5 = 28回。 -
36回のうち、Aが対戦したのは28回だから、Aが待機したのは8回。対戦に勝つと次の対戦にも出て、負けると次は待機するから、Aが8回待機したという事は「Aが8回負けた後に8回待機した」ということである。
また、Aは最初の対戦に出て、最後の対戦には勝っているから、Aの負けた合計の回数は8回と決まる。
よってAが勝った合計の回数は28-8=20回。 -
(1)と同様に考えると、Cの対戦回数は72 ×
5
────
7+6+5
= 20回。つまりCが待機したのは16回。
ただし、Cは最初の対戦で待機しており、これは負けたことによる待機ではないので、Cが負けて待機したのは15回という事になる。
またCは最後の対戦では勝っているので、Cが負けた合計の回数は15回と決まる。
よってCが勝った合計の回数は20-15=5回。 -
31回目から36回目の対戦のうち、Cが負けたのは3回だが、Cが待機したのは2回である。つまり、Cは36回目の対戦で負けたという事になり、これが当てはまるのはイとカである。
実際に可能であるか調べてみる。
<イの場合>回数 31 32 33 34 35 36 勝ち B A A A C B 負け C B C B A C 待機 A C B C B A 回数 31 32 33 34 35 36 勝ち B A C B A A 負け C B A C B C 待機 A C B A C B
<コメント>
「待機している人はゲームに負けた人と交代する」ということは、「負けたら次のゲームで待機する」つまり「待機しているという事は前のゲームで負けたということである」というような発想の転換ができるかがポイントです。