<広中杯>
問題3 各位の数字の和が2023

次の各問いに答えよ。(途中の考え方も記すこと。)
 (1)各位の数字の和が2023である2023の倍数は存在するか。
 (2)各位の数字の和が2023である平方数(整数の2乗で表される数)は存在するか。
 (3)各位の数字の和が2023である立法数(整数の3乗で表される数)は存在するか。

(正答率:2.7%)

<解答>

(1)存在する
(2)存在する
(3)存在しない

<講評・ワンポイントアドバイス>

(1)   小学生にもぜひチャレンジしてほしい問題
2023の倍数という時点で 2023=7×17×17 を利用するんだろうな。という予想を立てた上で 2+0+2+3 がちょうど7 であることに気づけるかどうか。そして2023が 17×17 個並んだ整数をイメージ。うん。面白い。超問題。

そして(2)。と思ったけど…。いや難しい…。マジでわからん!
ということでさっさと後回しにして、ここはひとまず落ち着いて(3)にトライしましょう。

(3)   各位の数字の和の情報をどう活かすか。背理法
各位の数の和と言えば「3や9の倍数条件」。それを拡張した「整数Nを9で割ったときの余りは、整数Nの各位の数の和を9で割ったときの余りに等しい」を利用。詳しくは模範解説に任せますが「剰余(mod)」は整数問題では常套手段ですね。困ったときの「mod」。大学入試の整数問題難問でもよく使います。(算数オリンピック問題10も同様)

(2)   (3)で使った方法が通用しない…
まず各位の数の和が2023だから、桁数が最小ならば 2023÷9=224あまり7 より、例えば 999…9997 のような225桁の整数が考えられる。しかし平方数で一の位は7にならないから 999…99916 , 999…99925 とかどうだろうか。という流れから、多数(224個)の9と下2桁の25に着目して (x-5)^2=(x^2-10x+25) につなげていく。


各位の数の和、そして平方数という情報を「どのように数式で扱うのか」を学ぶ材料として非常に参考になりますね。正答率(3問すべて正解した率)は2.7%か…。さすが広中杯。解けた人は素晴らしいですね。