<算数オリンピック>
問題10 「カタマリ」

図1のようにとなりあう4つの○のことを「カタマリ」とよぶことにします。
図2のように10個の○があり、この○の中に1から10までの数字を1つずつ入れます。数字を入れたら、「カタマリ」を選び、その中に入っている4つの数字の平均を求め、小数で表します。ただし、平均が整数になる場合は、小数第一位に0をつけて表します。
例えば、図1の「カタマリ」に入っている4つの数字の平均は5.0です。
いま、図2の10個の○に数字を入れたところ、どのように「カタマリ」を選んで4つの数字の平均を求めても、小数点以下の値は同じになりました。
このとき、図2の矢印で示した列にある4つの○に入る数字の平均を求めなさい。

(正答率:36.7%)

<解答>

5.5

<講評・ワンポイントアドバイス>

まずは答えに辿り着く手順をざっと確認しておきましょうか。

カタマリの平均の小数点以下の値が同じ
Step.1 カタマリの平均の差が整数
Step.2 カタマリの合計の差が4の倍数
Step.3 例えば右図のアとイの差は4の倍数
Step.4 アとイを4で割ったときの余りが等しい

Step.5 1~10を4で割ったときの余りでグループ分け
Step.6 余りが等しい場所にグループの数字を適切に配置する。

Step3からStep4に移れるかどうかが勝負の分かれ目になったのではないでしょうか。整数問題の難問では頻繁に利用するアプローチ(最難関中学入試でも頻出)なので、解けなかった人(または、あれこれと当てはめて題意に沿うケースを突き止めて正解した人)はこれを機にじっくり考えた上で自分のものにしておきましょう。結果的に答えは1~10の平均である「5.5」と一致するというのも面白い(不思議な?)ポイントですが、それがまた予想より正答率が高く出ている(正答率10%くらいかと…)ことの要因かもしれませんね。