算数オリンピックトライアル大会
ファイナル進出への「この1題」!
<広中杯>
Ⅱ-(2) 20252+2025+1
(m2+m+1)(n2+n+1)=20252+2025+1を満たす正の整数の組(m,n)を1組挙げよ。
(正答率:43.9%)
(ファイナリスト正答率:93.2%)
<解答>
(45,44) または (44,45)
<講評・ワンポイントアドバイス>
数式の変換パズルっぽい面白い問題ですね。
目の付け所は2025が45の2乗であるということ。
2025が平方数なのは、2025年の広中杯を受験する側としては当然の知識ですよね?
だから20252+2025+1は (452)2+452+1という複二次式であることに気付きたい。
複二次式の因数分解。
因数分解の基本であり、これがこの問題の攻略の鍵。
解けない人にありがちですが、いきなり「左辺を展開だっ!」みたいなのは悪手ですよ。
- 複二次式の因数分解
- (452)2+452+1
- =(452)2+2・452+1-452
- =(452+1)2-452
- =(452+45+1)(452-45+1)
452-45がちょっと悩ましいけど、452-45=45×44=(44+1)×44=442+44 だから
(45,44)または(44,45)が答え。
正答率は全体で43.9%、そしてファイナリストの正答率はなんと93.2%。素晴らしい!
そんなに簡単な問題ではないはずですが、さすがの正答率。
算数オリンピックや受験算数でも同様ですが、
あらためて基本的な計算力(この問題で言えば複二次式の因数分解)が大切なんだなとつくづく感じます。