<ジュニア広中杯>
問題10 「にこにこな数」

 8や1250のように、2、5をいくつか(0回でもよい)かけて得られる数を「にこにこな数」ということにする。
 (1)811=8589934592、511=48828125をもとに、10桁のにこにこな数がいくつあるかを数えよ。
 (2)2、5をあわせて100個かけて得られる50桁のにこにこな数はいくつあるか。

(正答率:6.2%)

<解答>

(1)48個
(2)2個

<講評・ワンポイントアドバイス>

(2)は「2と5をあわせて100個」という縛りが強い ので、(2)の方が簡単っぽいと予想。
というわけでまず(2)から。

50桁だから 249549 (最小の50桁)をもとに考えれば、249549の1倍以上10倍未満に収まればいいわけですから、そもそも題意を満たす数はほとんどないことがわかりますね。

そして(1)。2x5yとします。
まず29591倍以上10倍未満に収まればいいので、さらにあと2と5をそれぞれいくつ乗じることが可能かを考えると (+x,+y) = (3,0) (2,0) (1,0) , (0,1) (0,0) の5通り。次に285810倍以上100倍未満に収まればいいので (+x,+y) = (6,0) (5,0) (4,0) , (0,2)の4通り。そして最終的に2050 のとき、与えられた 811と58をもとに (+x,+y) = (33,0) ~ , (0,14)。つまり (1,0)~(33,0) の33個と(0,0)~(0,14)の15個で合わせて全部で48個。

大きな数を扱う問題は「ああでもない、こうでもない」と、方針を立てるまでに時間を取られてしまいますね。王道の解法はありませんが「書き表せないほどの大きな数」だからこそモヤモヤとするわけで、逆にそれを「どのようにシンプルに書き表すか」ということに狙いを定めて考えれば、解法の糸口を掴む可能性が高まるのではないでしょうか。